大阪のコンディショニングトレーナーの大西健太です。
現代はスマホやパソコンが普及し、前かがみの姿勢で過ごすことが多くなっています。
その結果起こる悪い姿勢の一つとして猫背が挙げられます。
猫背になると肩こりや首、肩、腰の痛みに繋がったりします。
また、スポーツをしている人では基本的にはパフォーマンスの低下に繋がります。
姿勢についての基本的な考え方を書いていきます。
①支持基底面内に重心があること
②木を見て森も見ろ!
支持基底面内に重心があること
支持基底面とは身体の床面に接している部分の外周の広さです。
文章だとわかりにくいので画像で見ていきましょう!
直立位では両脚外側と赤線で囲まれたエリアが支持基底面になります。
歩行時に片脚を一歩踏み出したときはこんな感じ
片脚立ちの場合は接地している足裏全体が支持基底面となります。
人間は地球にいる限りは重力を常に受けています。
この支持基底面から重心が外れるとバランスが取れなくなり転倒します。
なので、人間はこの支持基底面内に自分の重心が常にあるように身体をコントロールしようします。
例えば、ジェンガもしくは積み木で考えるとわかりやすいです。
想像してください。
ホームパーティーでみんなでジェンガをしています。
かなり白熱してそろそろ倒れそう。
次はあなたの番です!
では問題です。
このような状態ではどこに置きますか?(すでにありえない状態なのは無視してください)
1番ですか?
それとも
2番ですか?
もちろん2番の方に置きますよね。その方が前後のバランスがとれて崩れなさそうです。
なぜなら1番だと重力に負けて倒れてしまうからです。
人間の背骨も積み木のように椎骨という骨が何個も積み重なっています。
イメージ図↓(右側が前方です)
こんな感じで腰の部分(腰椎)は反って(前弯)
胸の部分(胸椎)は丸まっています。(後弯)
この胸椎という胸の部分が丸まり過ぎるといわゆる猫背になってしまいます。
木を見て森も見ろ!
猫背の原因は様々なので一例を示します。
例えば、めちゃくちゃ反り腰だとどうなるでしょうか?
後ろに反っているのでそのままいくと後ろに倒れてしまいますよね。
ここで出てくるのが先ほどの支持基底面とジェンガの例えです。
後ろに倒れないように前に重心をもっていって安定させようとします。
腰(腰椎)が過剰に反るとその分、胸の部分(胸椎)が前方に丸まって前後のバランスを取ろうとします。
反り腰による猫背の完成です。
猫背の場合、猫背になっている部分ばかりに目がいきますが実は原因はそのしたの腰にあったなんてこともあります。
だから、木を見て森も見ろということですね。
猫背矯正サポーターみたいに無理やり肩甲骨を寄せて良い姿勢にしても、反り腰にアプローチしていないので根本の改善になりません。
まったく意味のないサポーターになってしまいます。
局所だけでなく、全体をみることで改善策がみえてきます。
木の根元に原因がある場合もあれば、遠く離れた森の奥に原因がある可能性もあります。
猫背ではありませんが腰痛の原因は足首にある場合もあります。
そのために現状の把握ということがとても大切なわけです。
まとめ
人間には支持基底面という範囲内で重力に対して姿勢を維持する必要があります。
姿勢を維持するための戦略として様々な手法をとります。
それは良いところもあれば悪いところもあります。
身体を全体的に評価して改善していくことが一番の近道ですね。
コンディショニングトレーナー
大西健太